2007年01月31日

リッツカールトン バリ6日目

フォーシーズンズに戻り、チェックアウトを済ませ、カトマさんの案内でリッツカールトンに向かいました。
リッツカールトンは同じジンバラン地区のヴィラ兼大型ホテルで、フォーシーズンズから少し奥に入った場所にあります。
リッツカールトン バリ
今回の旅行で、最後まで迷ったホテル。中にはいるだけでも楽しみです。
帰国日は、追加料金無しでレイトチェックアウト出来るホテルも多いようですが、今回のツアーはレイトチェックアウトはありません。
夜の帰国便を待つ間、僕らが選んだオプションが、リッツカールトンのアクアトニックプールのプログラムでした。
内容はノーチェックで、どんな内容なのか知りませんが、健康そうな内容を想起させます。

受付に到着し、何か書かされてから指示を待ちます。
狭い、小綺麗なレストラン風のお店に案内され、ランチを供してくれるとのこと。
フムフム、どんなものを食べさせてくれるんだろうかと、ちょっぴり期待。
出されたメニューは、少々少なめな、オーガニック風。
一口を口に運び「何じゃこりゃ?」
何とも言えない変な味です。もう多くは語りません。薬を飲むような感じで、とにかく胃袋に流し込みました。
「不味かったね」「うん、何あれ?」「味がしなかったね」
二人で不満たらたらで、次の指示を待ちます。

案内された目の前には、流水たっぷりの大型プールが現れ、指示に従って水着に着替えて、プールに入りました。
思いのほか流れが速く、なかなか前に進めません。そこをどうにかクリアして、次の場所は、プールの壁からジェット噴射が吹き出る場所です。
前の人が終わるのを待ち、10を超えるスポットで、各々1〜2分ほどジェットを浴びます。
気持ち良くも何ともありませんが、前が開かないから前には進めません。
何だか訳の判らないそんなプログラムで、1時間ほどはプールの中に居たでしょうか。久し振りに指はシワシワにふやけちまって・・・。
リッツカールトン バリ
うんざりするほどプールに使って、どうにか終わりました。
こちらも「何じゃこりゃ?」でした。

値段は忘れましたが、安くはなかったですよ。タクシーでウブドに行って街スパで楽しんで、美味しいランチを食べて、それでもお釣りがくるような価格だったと思います。

まあ、リッツカールトンを見れたから良かったですけどね。

リッツ内のカフェで軽くお茶をして、空港に向かいます。
本当に終わりです。寂しい、淋しい、帰りたくな〜い。


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変化 第2章−1

僕は変わってしまいました。
初めての恋心を経験し、その対象をあっけなく失い、その結果、自分自身を見つめなおす機会を持ったのです。

僕は傲慢な人間でした。
家は貧しくとも、容姿は不細工でも、持って生まれた機転の早さと運動神経で、何でも人並み以上には出来てましたので、クラスでは人気者だったのでしょう。

だけども、今回の失恋を経験し、そんな自分を振り返ってみました。

大好きな女性に気持ちを打ち明けることさえ出来なかった。
 自分は臆病な人間なんだと自覚しました。

生まれて13年、他人の女性とただの一度もプライベートな時間を持てなかった。
 これすなはち、モテない男の烙印では?と思いました。

学友としては良くても、彼氏としては???と言う人間が居るとしたら、それは僕なんだと思いました。


同学年と言う狭い社会の中で、比較的精神的に早熟だった僕は、同級生の操り方を駆使し、中央で君臨していましたが、年齢が加わるにつけ、存在する社会が拡大し、徐々にその位置を変えて行きました。
僕の存在価値は徐々に減少していくのを、肌で感じていました。

ほんの数ヶ月前までは、鼻水を垂らした取るに足らない男だった同級生が、今は流行のバンスタイルに身を包み、手馴れた様子で彼女とデートをしています。僕が見たって、僕よりは絶対に格好良い。ショックです。

すっかり毒気を抜かれた僕は、クラスの中でも目立つ存在では無くなり、言葉使いさえ変わってしまいました。
どうやら僕は、平凡な男の子に格下げになったようです。

そんな僕が、校内で前田を見かけても、まともに彼女の顔を見ることは出来ませんでした。彼女との接点さえ失ってしまったようです。

僕はギターにのめり込み、ギターに思いをぶつけました。
何でも平均点以上の僕は、ギターの腕前もそれなりに上達しましたが、あくまでも平均点以上であり、際立つものではありません。それでも、思春期のデリケートな心を癒すには唯一の有効な方法だったと思います。
バンドでもレパートリーが数曲出来て、一度はクリスマスパーティーで演奏もしました。

感動が何も無い中学3年生の1年間。
前田からは、暑中見舞いと年賀状が届きました。嬉しかった。だけどそれだけです。
受験勉強に取り組むことも無く、だけども有名進学校にギリギリで合格し、前田は私立女子校に進学が決まったそうです。

本当の別れです。
卒業式、僕は前田の顔をみたのかどうかさえ、覚えていません。

こんなことで悩むのはどうかと思っていましたし、自分には縁もゆかりも無い前田のことを考えること自体、みっともないことだと思っていたようです。

情けない青春の始まりです。


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2007年01月30日

バリ六日目 ジャリムナリ

スミニャックにまた行くことになりました。急遽、ジャリムナリのマッサージを受けに行くことにしました。

今日はバリで過ごす最終日。
午後からは、リッツカールトンのアクアトニックプールのプログラムがありますので、午前中にバタバタと準備し3度目のスミニャックに向かいました。

ウブドのスパ・ハティは、ここスミニャックのジャリムナリと提携し、その指導を受けているとのこと。
あれほど素晴らしいスパ・ハティの本家と目されるジャリムナリのマッサージを受けずして、何ぞ日本男児の志やあらん!と言うものではありませんが、兎に角無性に行きたくなりまして・・・

お店はスミニャックの北部に位置し、ちょっと判り辛い構えでしたが、どうにか見つけ、早速飛び込んでマッサージの申し込みをしました。
ジャリ・ムナリ

カップルルームでの90分のスタンダードなマッサージを頼みました。
午前中のため、他のお客さんは見かけません。

施設は割合古くて、老朽化と申しても宜しいかと思いましたが、考えて見れば街スパなのでアタリマエなんでしょう。
二人並んでベッドにうつ伏せになり、早速マッサージ開始です。
施術者はどちらも男性。少し緊張します。

おお! 流石に力強い。

力が強いのはアタリマエでしょうが、決して痛くはありません。
大きな手で、より大きな面積で、ふくらはぎから背中まで一気に駆け上がるロングストローク。う〜ん、これこれ。まさに天国です。
これを味わいたいがゆえに、スッポンポンでマッサージに臨むわけでありまして、途中に紙パンツ等の邪魔者がありましたら、決してこの快感は味わえません。
故に、であるからこそ、しかり! うむ! であるからして、
彼女にも、「パンツは穿くな!」と優しく、それとなく申し付けておりまして、今回は彼女も素直にスッポンポンでマッサージに臨んでいることと思います。

女性一人で受けられる場合は抵抗もあるでしょうが、カップルで受けられる方は、是非スッポンポンで受けられることをお勧めします。これはジャリムナリに関わらず、国内でもそのほうが絶対に気持ち良いと思います。
だけども、流石に国内では、殆どあの変なパンツが置いてありますし、それを無視してスッポンポンで臨んで、変態カップルと思われても、僕は責任は取れませんので悪しからず。

グッドなマッサージの後は、チョロチョロとしか水の出ない粗末なシャワーでオイルを落とし(落ちませんから!)、少しべたつく身体に衣類を纏い、代金は4千円くらいだったと思います。

さて、ジャリムナリをどう評価すべきか。
マッサージは最高だす!。お店の雰囲気は気に入りませんがこんなものでしょう。価格も適正(やっぱり随分安い)。
それでも僕はスパ・ハティを選ぶかな。
やっぱりロケーションから違いますから。
だけども、気になってたジャリムナリを体験でき、最終日も出足好調です。

さて、では一旦、フォーシーズンズに戻り、チェックアウトを済ませます。


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第1章−9 突然の別れ

短い春休みが終わった。

去年の今頃、新しい教室で前田に出会い、何も無くても楽しい1年を謳歌した。
今日から中学3年生。残された1年間で、俺は前田との想い出を作り、出来れば、前田の心に想い出を残す。そして、叶うことなら、少しだけの好意を前田の心に植えつける。


新学期の教室に入った俺は、突然頭を殴られたような衝撃に包まれた。
「クラス変えがあるらしいよ!」

クラス変え? クラス変えか。そうか、クラス変えがあるんだ・・・

気が付けば、俺は新しい教室に入り、目の前にある席に座った。
混乱する頭で、自分のクラスと前田のクラスだけは、どうにか覚えていた。
前田は3年6組、俺は7組。隣のクラスだ。階段の踊り場を挟んで、隣のクラスだ。近いじゃないか。
だけどもう、授業中にどんなに探しても、前田の顔は見えない。周りにあるのは、馴染みの無い、思い入れの無い、他人の顔、顔、顔。

俺達の中学は、1クラス40名定員。市街地にある中学高のため、ほんの数年前まではベビーブームで急増し、最大22クラスまで達したが、その後のドーナツ化現象のため生徒数は激減し、俺達の学年は10クラスにまで減少していた。更に、春休み中の転勤辞令等で、生徒数はついに360名を割り込み、どうしても9クラスに編成を変えなければならなくなったらしい。

それは判る。十分に判る。だけども、このことで、俺の人生は変わった。

3年7組。
皆、良い連中だった。と思う。だけども俺は、それを感じることさえ出来ない人間になってしまった。
俺の足元が急に頼りないものに変化し、自分の存在価値さえ疑うようになった。
ここは自分の居場所じゃ無い。勝手にそう思い込んで、1年間を何となく過ごした。
始めたばかりのギターだけが俺の友達だった。

前田は?
彼女は新しいクラスで、きっと楽しく過ごしてるに違いない。
また、俺のような、前田に好意を寄せる男に守られて、あの心を蕩かすような瞳で、別の男を見つめているに違いない。

ごくたまに、廊下で前田を見つけた。前田は俺のほうをじっと見つめる。
俺は、失ってしまった前田、俺の元を離れた前田、手が届かない前田、俺に興味なんて決して持っていない前田、その彼女の瞳を見つめ返すことは出来なかった。直ぐに視線を外し、それでも精一杯元気そうな姿を作り、彼女の視線を外すように、何事も無いように通り過ぎた。

俺の初恋は終わったのか?
本当に前田は俺に好意を持ってないのか?
何度も考えたが、状況証拠以外には、前田が俺に好意を感じていることを示すもの、示す出来事、何一つ無かった。
男なら、女々しく考えず、初恋が終わったことを自覚するべきだった。

この当時は、前田に寄せる愛情の深さに、自分自身がまだ気が付いていなかった。
俺はゆっくり失恋の痛手を癒して行こうと思った。
いや、失恋なんかじゃない。告白して、撥ね付けられた訳じゃない。付き合って、フラれた訳じゃない。決して失恋なんかじゃない。
だけども、これって、失恋よりももっと情けない結果じゃないか。
俺は恋愛と言う舞台に、立たせて貰うことさえ出来なかった。

敵前逃亡? 不戦敗? 何とでも言ってくれ。

人生が終わった訳じゃない。何時の日か、きっと良いことがあるさ。


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2007年01月29日

バリ五日目 カフェ・ロータス

昨日はちょっと嬉しいことがあったので、先に報告しておきます。
実は初のコメントを戴きまして、喜んだのも束の間、どうやら僕が送ったトラックバックがスパムみたいで、その件が指摘してありました。確かに無闇にトラックバックを送ってしまって、他の方々にも不快な思いをさせたようで、トラックバックの意味すら知らずにツールで送ってしまって、この場をお借りして対象の方々にはお詫び申し上げます。

ところが、そのコメントを戴いた「BLOGわん」のbaliさんと言う方が、とても優しい方で、それを注意して戴いて、再度トラックバックを受け付けると言って下さいました。
BLOGわん」のサイトは内容も充実していて、兎に角写真が美しくて、見入ってしまいました。記事の書き方もセンスがあって、僕も少しづつ参考にさせて戴いて勉強して行きたいなと思っています。

今回の記事以降は、そのサイトの中の「バリ島」の中の記事を多いに参考にさせて戴いて、少しだけグレードアップを図っていこうと思っている所存でございます。

取りあえず、今回は初の正式トラックバックを行うつもりで試行錯誤してトラックバックしてみます(未だに良くは判っていません)が、もし未遂に終わったなら、諦めず何度もトライしてみます。どうか笑わずに見守って下さい。

参考にした記事
「ウブドの舞踏公演でばり興奮」
http://blog.baliyoka.net/archives/16282067.html

その他多数

カフェ・ロータス ウブド バリ

そこで本題に入ります。

レゴンダンスの終盤に抜け出した僕達は、サレンアグン宮殿の近くでカフェを探しました。お気に入りが中々見つからず、しばらく歩いていると、広くて薄暗いカフェが見え、そのカフェを通して向こう側に、ライトアップされた幻想的な風景を目にしました。
目を凝らすと、ここも宮殿かお寺のような佇まいです。
その風景に見とれ、フラフラとカフェに入り、いつものようにビンタンとアイスコーシー。
カフェ・ロータス(ロータス・カフェだったっけ?)と言うお店でした。

カフェ・ロータス ウブド バリ
老人には、見知らぬ土地でゆっくり過ごすカフェの時間は素敵なもので、観光にあまり興味が湧かない僕らにとって、以来、カフェ・ロータスはバリでのお気に入りのひとつになっています。
サレンアグン宮殿の前の通りを東に100m程行った右側にあります。

そこで30分ほど過ごし、待ち合わせの時間に合わせて、ガイドのカトマさんが待つ場所へと向かいましたが、カフェ・ロータスを出た途端にカトマさんに出くわしました。
「どうしたの?」と聞くと、ダンスが早めに終わったので、僕らを探してたとのこと。おやおや、それは済まないことを致しました。

充実したバリでの日々、今日が最後の夜です。兎に角寂しい、名残惜しい、帰りたくない。
だけども、あと一日は残ってるんだから、最後までバリを堪能しようと思いました。

明日は最終日のチェックアウト後のオプションで、もう一つの宿泊先の候補だったリッツカールトンでアクアトニックプールのプログラムがあります。
楽しみであります。
それでは、また明日。


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2007年01月27日

バリ島五日目 超絶 ガムラン!

午後7時。
30分ほど前に僕らが席に着いた時はまばらだった観客が、いつのまにか会場を埋め尽くすように集まっていました。


フォーシーズンズ バリ

先ずは、総勢30名を超えようかと思われるミュージシャンが、中央まで大きく迫り出した広いステージを挟み、両側の位置につきます。僕達観客は、そのミュージシャン達の真後ろから順番に詰めて座り、後はステージを取り巻くようにぎっしりと詰め掛けています。

バリ独特の民族楽器による演奏が静かに始まりました。

実は、バリのここかしこで、控えめに演奏されるガムランの音楽を耳にしながら、僕は彼女に言っていました。「俺、多分、この程度の音楽なら、直ぐに出来る。」と。
だって、おじさんや、時には子供が、木琴の出来損ないのような楽器を膝の前に置き、ポーン、ポヨヨ〜ンと鳴らしているのを聞けば、実際に僕にも出来ると思いますもん。


フォーシーズンズ バリ
今夜の演奏も、静かに、静かに、そのような音楽で始まりました。

5分ほども演奏されたでしょうか。音が一瞬止まりました。さて、そろそろダンスが始まるのか?と思ったせつな、音楽の色合いが突然変化しました。

ダダン・ダッド・ダダン ドッツ・ドダダン
ラテンか?はたまたアフリカンか?と思わせるような変拍子のパーカッションが響き渡り、それに木琴の出来損ないやピーヒョロ笛が絡んで来ます。
何と言う音楽でしょう。
彼らは超人の集まりでした。複雑なポリリズム。超絶技巧を要する早いパッセージ。交響曲のように次々に変化する曲想。それらを顔色ひとつ変えずに、あたかも自分の村で、仲間内ででも演奏するように、リラックスして演奏する様は、驚き以外の何者でもありません。
20分ほど続いたでしょうか。唐突に音が止まり、ステージにダンサーが現れました。


フォーシーズンズ バリ

そしてレゴンダンスが始まりました。
踊りは美しく、各章に分かれたテーマに基づき、バリの歴史上の出来事を表現して行くのでしょうが、意味は判りません。ダンスに特段の興味も湧きませんが、衣装の色彩や動きの質等を目にしながら、それなりに楽しめました。
だけどもやっぱり感動は、あの音楽。

ダンスが始まる前の演奏から、ダンスの間もずっとバックで演奏されるガムランミュージックは、恐らく2時間を超えるものだと思います。
彼らはそれを全て暗譜しています。譜面らしきものは目に入りませんでした。指揮者もいません。曲によって3〜4名のリーダー格のミュージシャンが各々交代で指示を出しているようですが、その殆どが、アイコンタクトのようでした。

恐るべしガムラン、恐るべしバリジャンのセンス。

だけども、疲れた僕らは約2時間の鑑賞で、ダンスの中途で会場を離れ、カフェを探しに通りに出ました。


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2007年01月26日

僕にはやっぱり難しい

初めてのブログを初めて、早10日が経過しました。

なかなか思うような記事が書けません。

バリの旅行記では、少しでもバリを訪れる人が増えるように、その魅力や有益情報をと思っているのですが、資料も知識も少なく、写真も肝心なところを取ってなかったので画像の選択とUPに、アップアップしています。

趣味のジャズについても、何を書いても中途半端で、既に3回ほど、書いては消し、書いては消しの繰り返しです。

初恋は、ですます調の書き方に飽きて、「俺は」と言う文体にしたのですが、自分らしくなくて、これも中々上手く表現できません。今更文体を変えるのも変なので、このまま行くっきゃないです。

と言うところで、僕のブログに立ち寄ってくださる少数の皆様、大変感謝申し上げています。
今後とも、たまにはお立ち寄り下さい。
タグ:ブログ

posted by リッツ at 12:43 | Comment(1) | TrackBack(1) | 日記

2007年01月25日

第1章−8 冬

修学旅行も終わり、早い者は高校受験に取り組み始める時期なのだろうが、幸いにも俺のクラスはそういうタイプの生徒が少なかった。
リーダー各の俺が、全く受験のことなんて考えていないことと、比較的、俗に言うワルが揃っていた所為もある。
俺自身は、成績が良い優等生タイプで、身体も大きくなく、喧嘩は怖くて出来なかったが、野球部に所属していることと、ボクシングが好きで、自家製のグローブを使って教室内で殴りあいをしたりしてた。
要は、要領の良いやんちゃ坊主で、遺恨が残ったり、怪我の恐れがある喧嘩は恐ろしくて避けていたが、ルールのある格闘技全般は強かったんだろう。
特に相撲では、小学校高学年になってからは同級生には負けた記憶が無いほど強かった。

修学旅行から帰り、俺は気の合った仲間とバンドを組んだ。
楽器は?、無い。そのうち、何とかして手に入れようと思う。何の楽器かって?。ドラムしたいけど買えそうにないし、ギターでも良いけど、これも買えないし、とりあえずは兄貴が放ったらかしにしてるクラシックギターでも使おう。
バンドの話は当分は関係ない。だって、曲も何一つ出来ないんだから。

クラスに吉永と言う、少し変わった奴が居た。
成績が悪く、性格も変わった奴で、皆から気味悪がられていた。
吉永は小学校で4年間同じクラスで、当時はチビだったから、俺も少しは苛めたことが有るかもしれない。苛めと言うよりも、小さな悪さをいつもしているような奴で、特に女子に絡んで泣かせる事が多かったから、その時は俺が注意して、時には暴力も揮った。弱い奴だった。
しかし、中学生になり、身体は既に俺を上回り、時に相撲などの相手をしても、昔のように一捻りと言う訳には行かないようになっていた。

この吉村が、前田に絡む。
俺のクラスで前田にちょっかいを出す男子は居なかったが、吉村だけは俺の目を盗んで前田にちょっかいを出す。オカマ言葉で。
「前田さ〜ん・・・」と。そして身体を擦り付けてくるらしい。
前田は怖がって俺を探し、「吉田君・・・、また吉村君がー!」と叫ぶ。
「吉永!止めろ!!!」俺は遠くから声を掛ける。
吉永は、「う〜ん前田さんは、直ぐに吉田君に言いつけるんだから〜」と非難の目を投げつけながらも、すごすごと前田の横を離れていく。
何度も繰り返されたらしいこの行為。俺は覚えて無かった。後年の前田の言葉を聞いて、何となくそんなことも有ったのかな、という程度には思い出した。

今、本当に気味の悪い吉永と、取っ組み合いの喧嘩をしても、簡単に勝てるとは思えなかったが、吉村は、昔から俺には怖い思いをさせられて来たから、今更逆らう気も起こらなかっただけだろうと思う。良かった。
他の不良予備軍みたいな連中も、何となく強そうな俺を、一緒に悪さをする訳でも無い俺を、校内では一目置いて接してくれた。
俺自身は、この虚勢が何時まで続くのかなと言う、これも漠然たる不安は持っていた。

前田にとっては、俺は特別だったらしい。
頼もしい・男らしい・大人びている・他の男子とは全然違う!と。
女子の間では、公然とそういうことを話したりしていたらしい。
男は顔は関係無い、目が細くて誠実な人が良いと広言する(後日聞いた話だ)前田にとっては、俺の容姿の拙さは問題じゃなかったらしい。

そんな大事な事は、もっと早く本人のこの俺に言ってくれよと強く思う。

冬休みには前田から年賀状が届いた。嬉しかったし彼女の美しい文字に見入ってしまったが、他の奴からも沢山来てたから、それ以上のことは何も感じなかった。返事は、多分出したんだろうと思う。

何時の頃からだろうか?。
今でも頻繁に前田の姿を追う俺の目線が、時折前田の目線と絡むようになった。
「え?、今、前田、ひょっとして俺のこと見てた?」何度もそう思った。
「まさかね、偶然だろう、それが証拠に直ぐに目線を外したからな。」
俺はその度に、そう思い続けた。
試しに、横目で前田を探し、その目線を探った。やっぱり俺を見ているような気がする。じっと見つめる視線を感じる。
「前田は極度の近視だから、きっと俺じゃ無くて俺の近くの何かを見ているんだ」と、そう思い続けた。まだ、前田の名前も知らない1年生の当時も、犬走りから俺の方にずっと視線を投げかけてたじゃないか。あれと同じことさ。前田が俺を見つめてるなんて期待を持って思うことはみっともないから止めておこう。そう思い続けた。

3学期には、また前田と一緒の班になった。俺がそう図ったのか偶然なのか今となっては思い出しようもないが、前田の机と俺の机は接して、隣どうしになった。
担任の日置は、女性教師とはいえ、中々に口うるさい教師だった。
俺はそれを利用して、前田をからかい続けた。(らしい。)
日置の理科の授業中、俺は前田に小声でそっと話しかける。
「前田、お前昼飯何喰った?」
「え、お弁当、何でそんなこと聞くの?」要領の悪い前田は少し大きめの声で俺に返事をする。
すかさず日置から叱責が飛ぶ。「前田さん!、私語は慎みなさい。授業中に関係ないことを話したら駄目でしょう。もう中学2年生なんだから、少しは自覚しなさいね、判りましたか!」だと。一声注意すればよいことなのに、長いこと長いこと。俺は前田の顔を横目で見ながら声を立てずにくっくと笑う。
前田は「もう、何で私ばっかり・・・」と怖い顔で俺を睨む。

何度も何度も繰り返されたそんな悪戯さえ、俺は本当に覚えて居ない。
それとも何かの力で忘れさせられたのか?と思いたくなるくらい、記憶が無い。
前田はそのことを少し詰るが、前田にとってはそれも含めて俺との楽しい想い出だったらしい。

「吉田君から、からかわれたり、一見苛めに見えるようなことをされてたけど、吉田君の顔はいつも微笑んでいたし、一度も不快感を感じたことは無かったよ。」
今、思い出しながら語る彼女の目も、確かに笑っている。

楽しかった中学2年生の1年間。
そして、受験に専念するために、このままのクラス編成で3年生になる。
俺は受験勉強なんてしない。入れる高校に入れば良い。
残りの1年間で、前田ともっと親しくなって、可能性は低いとは言え、例えば互いに別の高校に通うようになっても、時折は連絡を取り合える程度の間柄になってさえ居れば。
同窓会だって出来るし、大人になって、今の貧乏から脱出し、そのときは思い切って前田に・・・・・。


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posted by リッツ at 13:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

バリ五日目 再びウブドへ

約束の時間に迎えのカトマさんと落ち合い、早速ウブドに向かいます。
「あ〜ミスタリッツ、絵画に興味ありますか?」  「う〜ん、全然!」
絵画から始まり、あれこれ薦めるカトマさんの押しに防戦一方となり、結局チュルク近辺の銀細工のお店に立ち寄り、ペア指輪を買いました。
安くはなかったけど、まあ良いか、くらいに思っています。

やはり、ウブドに近付くと、町の雰囲気も変化して行きます。
道は狭くなり、緑が増え、宗教関係の施設の割合が増えるようです。
フォーシーズンズ バリ
どうにかウブドに到着し、早速プスカに向かい、彼女のスーツやワンピースを数点購入し、向かいのポロのお店では僕のシャツを数点購入しました。残念ながら、パンツはサイズが合うものが無く、断念。
プスカはお勧めです。色もデザインも、個性的で非常にシックです。
ポロは色鮮やかで元々好きですが、今回のお気に入りはYシャツです。
厚手の木綿の生地ですが、高級感があって、形も良いし、何より安い。国内ならば8000円〜と言う品質のものが3000円程度で売られています。
だけども、この分は、次にバリに行った時に、クタのディスカバリーモールでは、若干品質が落ちるものが、バーゲンで500円程度で売られていました。それでも、国内では絶対に4000円以下では買えないような代物です。
フォーシーズンズ バリ
ショッピングも無事終えて、オプションに含まれるディナーへと向かいました。
案内されたのはロイヤル・ピタマハ。バリの宮廷料理と言うことですが、そんなに豪華なものではありません。
テラスレストランとのふれ込みですが、既に薄暮を通り越し、宵闇がせまり、眺望を堪能するというほどのものは感じませんでした。
そっけない話ですが、食にあまり造詣が深くない二人。僕は特に好き嫌いが激しく、食べれないものが多いのですが、「バリ料理も意外に食べれるね」等と話しながら、淡々と食事を済ませました。

さあ、今からダンスの鑑賞ですが、初めてのバリでも2度ダンスを見ているのですが、その時はバロンダンスとケチャックダンスという風に覚えていました。
フォーシーズンズ バリ
今回もバロンダンスを見たいなと思い探したのですが、全く探し方が判らず、何でも良いかと思いオプションに申し込みをしました。

サレン・アグン宮殿で行われる本日のダンスはレゴンダンスとのこと。
どんな内容のものか知りませんが、折角バリに来たのだから、彼女にもバリのダンスを見せておこうという程度のもので、僕自身はダンスには興味はありません。恐らく彼女も。
だけども、何事も経験。バリに行ったのにダンスは見なかったというのはチョット。

話は変わりますが、僕はバリの海には一度も入ったことがありません。今回の旅行でも海には入りませんでした。こっちのほうが可笑しい話かも知れないと思いますが、海を見たり、ビーチを散策したりと言うのは大好きですが、塩水が苦手なので、強いて入りたいとも思わないのです。

開園時間の30分前に会場に入り、前のほうの席を占領しました。まだあまり観客は入っていません。
カトマさんとは待ち合わせの時間を決め別れました。
僕らが席についてほんの数分後から、どんどん観客が増え、辺りは人で埋め尽くされるような状態になっていきました。


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2007年01月24日

第1章−7 修学旅行

修学旅行のことは、割合はっきり覚えている。
それでも、前田の記憶はそこには無い。
朝も暗い内にバスに乗り込んだ修学旅行の一行は、汽車で九州に入り、更に小倉で乗り換え、最初の目的地鹿児島に向かう。
それにしても何と遠い旅行だろうか。距離では無い、時間が。
今なら高速道路で4〜5時間の距離の筈だが、僕らが乗った汽車は、見慣れぬ九州の山間をノロノロと進んで行く。車内で前田の居所を確認し、時折彼女の様子に視線を走らせる以外は、悪友達との他愛の無い会話に加わるしか無い退屈な時間。
漸く鹿児島に到着した時間は昼を大きく回って居た。
どことも知れぬ土産屋兼レストランで昼食を取り、桜島を横目に磯庭園を巡り、霧島の山中に入り、霧島神宮に参拝し、有名な火山湖「大浪池」に着いた時、俺の隠されたロマンチックな心情が一気に開花した。

火山性溶出物を大量に含む大浪池は死の湖のはずだが、魚が生息すると言うから驚きだ。
薄暮に浮かび上がる湖面の色は、エメラルドグリーンを凝縮して濃くしたような、一種毒々しく、しかし見方によっては切ないほどに美しい。
色気付いたばかりの俺でさえ、この時ばかりは、クラスの仲間の下を離れ、前田と二人きりで手を繋ぎ、静かに何も言わずに湖面を見つめていたいと思ったほどだ。

やがてバスは霧島の山中を抜けて、宿泊先の観光旅館に到着した。外は既に暗くなっていた。

夕食の時間に広い宴会場に入った俺は、演台の光景に目を見張った。
ドラムセットとエレキギターと大きなアンプが据えられて居る。
何が始まるのかと思いながら食事をしていると、二十歳を少し回ったかなと思える若い男が、いきなりギターをジャラ〜ンとかき鳴らし、一人でベンチャーズや加山雄三や、最近流行始めたグループサウンズの曲を弾き、唄い出した。
数曲歌った彼は、今度はドラムセットに座り、大きな音でセットを叩き続けた。ショックだった。初めて耳にする生の楽器の音。
恐らく、旅館の出し物のひとつだったのだろうが、教師達も楽しそうに聞き入っていた。俺の音楽との出会いだ。
流石にこの時は、俺も前田のことを意識せずに、音楽に聞き入ってた。

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翌日訪れた宮崎は、前日の鹿児島と違い、始終俺の心に響き続けた。
大浪池の光景に魅入られた俺は、その後のエレキサウンドに酔い、何かが心の中で弾けたような気がした。

南国の植生に彩られた堀切峠の雄大な景観。
青島と鬼の洗濯板の奇景。薄暮の中の埴輪公園。
そのどれもが、恐らく昨日の俺には何の変哲も無い風景。
後で思い返せば、俺はこの時に大人になったと感じる。
前田を強烈に意識していた。苦しいくらいに意識していた。だけども、前田は、時折俺のほうに視線を向けているように感じられないことは無いが、決して俺の近くには寄ってこなかった。
話かける機会は全く無かった。記念撮影の写真でも、彼女は一番端っこの一番奥に隠れるように写っていた。俺は前のほうで、悪友達と並んで楽しそうに写っているというのに。そして、笑顔の裏には、狂おしいくらいに前田を思う心を隠していると言うのに。

すっかり暗くなった宮崎から帰りの汽車に乗り込んだ俺達は、周防灘の変わり映えのしない海岸を北上し続けた。今夜は車中泊だ。
同じ班の女子の谷口と蓑原が向かいあって座っている。色々と話しかけてくる。
前田は俺のシートからは随分離れて、友人と静かに話をしているようだが、様子までは判らない。
蓑原は東京から転勤のために転向して来た女の子で、眼鏡をかけているが中々可愛い、男子には人気の子だ。彼女に眼鏡を外して目を見せろと言えば、眼鏡を外して瞬きしながらこちらの目を覗き込んでくる。
谷口は蓑原と家が近く、蓑原とは一番の仲良しで、こちらも相当のオマセさんだ。
夜も更けて周りの生徒達が一人また一人と眠りにつく頃合になっても、まだ大きな声で話を続ける。学級委員の早田が飛んできて、「皆の迷惑になるから声を鎮めろ」と俺に注意する。この俺に注意する。「そう固いこと言うな、修学旅行最後の夜だ」と返す。
皆が寝静まる頃、話は段々と卑猥な方向に向かう。
蓑原が俺に尋ねる。
「吉田君、キスの経験有る?」  「有るかそんなもの!」
「私にならしても良いよ」と目を瞑る。谷口は横目で笑う。
ちょっとドッキリする。スマン前田。こんな話を他の女とするなんて。
だけど、本当に動揺していた。

明け方に故郷に着いた俺達は、バスで学校に向かい、そのまま解散した。
翌日の休みを一日はさみ、登校した俺は、クラス全員が見事に平常に戻り、修学旅行の思い出話さえ話題に出ないことに少々驚きを感じたが、そのまま日常に戻った。
だけど俺は確実に変わって居た。

音楽をやろう!、そう心に決めていた。


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posted by リッツ at 15:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

バリ五日目 フォーシーズン

ヴィラでゆっくり過ごそうとの計画とは裏腹に、毎日を慌しく遊び続けた僕らは、ここフォーシーズンの敷地内をゆっくり散策する時間さえ持てませんでした。

フォーシーズンズ バリ

遅めに起き出した僕らは、敷地内を散策しながらゆっくりとレストランへと向かい、いつものようにゆっくりと朝食を楽しみました。
毎日同じメニューの中から少しづつ違う物を頼み、それでも決して飽きることはありません。願わくば、飽きるほど永く滞在したいなと思ったものです。
起き掛けのフレッシュジュースや冷たい牛乳が、何の抵抗もなく飲めるのも、旅の高揚した気分の所為でしょうか。

緩やかに続くスロープ状の道や時折現れる階段にも、彼女は少し息を切らしぎみで、「ほら、しっかり!」との僕からの励ましの言葉には、「アヘ、アヘ」と間平流の返事を返します。
もうすぐ11時になろうかと言う時間の割には、まだまだ風は涼しく、汗ばむことも有りません。


フォーシーズンズ バリ

ジンバランの通りから少しだけ上ったここフォーシーズンの敷地は、ジンバランカフェがあるビーチから見たら、さながら住宅街の赴きで目に入って来ます。一方、ここフォーシーズンからジンバランの湾を見渡せば、昼間は何の変哲も無いビーチが続いているわけですが、夜間ともなれば、イカンバカールの灯りが遠くまで延々と続き、到着した夜、それを知らずに見た僕達は、何の灯りなんだろうと不思議に思いました。
僕は覚束ない知識を元に、「位置からいえば、多分インターコンチネンタルホテルの明かりじゃないか、それにしてもどこまで続いているんだろう、ビーチに何かあるのかな?」と答えるのが精一杯でした。

イカンバカールが消え去ろうかと言うほどの遠くに目をやれば、ングラライ国際空港の明かりが見え、夜中もずっと消えないまま、時折は飛行機の発着の様子も見えます。
かすかに、エンジンの音も聞こえてきますが、耳を澄ませばかすかに聞こえる程度の音で、決して不快なものではありません。


フォーシーズンズ バリ

ここフォーシーズンには、一般の大型ホテルに見られるような広いロビーは有りません。どこもこじんまりとして、割合セパレートされている度合いが大きいと感じます。敷地内の通りを歩いても、他の宿泊客と顔を合わせることも殆どありません。
それが素晴らしく、リゾートに慣れきった常連には堪らない魅力なんでしょうが、旅行初心者の僕らには、それが有り難くもあり、少し物足りなくもあり、微妙です。

サービスは徹底されていると思います。
スタッフは心から、ゲストを歓待してくれます。仕事として業務をこなしていると言う姿が全然見えてきません。
ここフォーシーズンのコミュニティの一員として、自然にゲストとスタッフの役割を演じていると、上手く表現できませんが、彼らのサービスには心もこもっていたと感じました。

フォーシーズンズ バリ

さて、今日の予定ですが、15時にあの煩いカトマさんがお迎えに来てくれるまではオフです。
彼女にはザ・スパでのフェイシャルメニューを受けさせることにし、僕はその間、隣接のジムで軽く汗を流すことにしました。

ジムは僕一人でした。
トレーナーが一人居て、使い方が判らない機材の使い方やトレーニング方法を懇切丁寧に教えてくれました。だけども英語のヒアリングが苦手な僕は、半分も理解できませんでしたが。

彼女が受けたフェイシャルメニューは期待外れだったようです。
魔法のエステで、往年の美貌を取り戻したかったのでしょうが、彼女曰く、
90分のエステの時間中、顔と首の辺りを5分間ほど撫でられた以外は、何かをつけたままずーーーーーーーーっと放って置かれただけだったとのこと。
エステで甦った彼女の顔は、普段の洗顔を終えた顔とあまり代わり映えしませんでした。だけども、それでも、彼女の顔が未だに僕にとっては最高の美人であることに違いは有りませんが、この項は忘れて下さい。


フォーシーズンズ バリ

結局、フォーシーズンでのスパ体験は2度とも満足出来ませんでした。まあ、国内で受けるエステと比較すれば、雰囲気も何もかも次元違いではありますが、僕らはスパハチの方が、圧倒的に良いと感じました。もちろん、費用対効果も考えてのことですから、高級感が好きな方々には、こちらのほうが良いでしょうと申しておきます、ハイ。

さて、時間もそれなりに経過し、ヴィラに戻り、ウブドダンスオプションのお迎えを待ちます。

今からは昨日出来なかったショッピングも含めて、バリ最後の夜を楽しまなければなりません。
それにしても5日間があっと言う間に過ぎ去ってしまいました。哀しい。


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第1章−6 運動会

「前田!、お前、可哀想だな。手を繋いでも貰えないのか?。」
フォークダンスを終えて、傷心の内に退場門からクラスの待機場所に向かう幸子に、小学校からの1級先輩の青山が囃し立てるように声を掛けた。

男子と手を繋がなければならないフォークダンスは嫌だけど、もしかしたら吉田君と向かい合って手を繋ぐことになるかも知れない。片想いの吉田君のこと、私に興味を持ってくれるとは期待しないけど、彼の手ならばちっとも嫌じゃ無い。
だけど、吉田君は私を見ようともせず、他の男子は恥ずかしそうにしていても、手を繋いでくれたのに、吉田君は両手を下げたまま、どこか遠くを見ていた。

幸子は、そっと隊列を離れた。
一人、校舎の裏に向かい、遠くから聞こえる賑やかな放送音楽を耳にしながら泣いた。
「良いのだ、良いのだ、こうやって人は大人になって行くのだ。」
幸子は自分を慰め、残されるクラス対抗リレーに意識を戻した。


2006_0522〓〓0167.jpg
この春に、大好きだった母親を、長い闘病生活の末に亡くし、今は父一人娘一人の寂しい家庭。その父も、日曜日だと言うのに、仕事が忙しいと、早朝から仕事に出かけた。
幸子は楽しい筈の運動会の昼食を、友人達が家族や友人同士で、母親手作りの豪華な弁当を美味しそうに食べている姿を横目にアパートの一室に戻り、寂しく一人の昼食を食べた。

そして、昼食後すぐに行われたフォークダンスで俺が彼女に取った態度。
36年後に再会して、彼女からのメールに認められたその内容に俺は愕然とした。
彼女は続ける。
当時は、「吉田君は堀田」を好きだって女の子の間では噂になってたから、だけども私はそれでも良かった。自分が吉田君を好きだから、吉田君が堀田を好きでも、堀田は良い娘だったし・・・。だけど、フォークダンスでの吉田君の態度は本当にショックだった。

残念ながら、俺にこの時の記憶は全く無い。
堀田なんて女の子に好意を持ったこともないし、名前を聞けば顔くらいは浮かぶが、それだけだ。
ひとつだけ思い当たることが有る。
俺達の野球部の練習は、ユニフォームを着ない。体操服でやる。
貧しかった俺の家庭は、着替えの体操服を持つほどの余裕は無かった。
日曜日が来るまで、毎日同じものを着て、我ながら「少し臭うな」と思いながら、同じ体操服を着続けていた。
その臭う体操服姿で、大好きな前田に近付くことに抵抗が有ったという記憶が若干ながら有る。

俺が女性に対してコンプレックスを抱き、決して好意があるような態度を取れない根本は、やはり家庭の貧しさに有った。
仮に仲が良くなったとしても、俺の家に遊びに来た女の子は、あまりの貧しさにゲンナリとなるだろうし、実際に俺の家に遊びに来る男の友人達の多くが、あからさまな軽蔑と驚きの色を顔に浮かべたものだ。
学業の成績が良くてスポーツも出来て、クラスではリーダー的存在であり、校内では明るく活発で誰からも羨まれる俺が、住んでいる家を、その佇まいを見せた途端に明らかな狼狽の色を浮かべる彼らの顔色に傷ついた。
家庭の貧しさは必要以上に俺の心を苛んでいた。
両親ともに頭も良く、真面目に働いてくれている。3人の子供を育てて人並みの生活は出来る筈だったのだろうが、残念ながら父の酒好きはそれを上回った。若いときの放蕩が原因で親からも勘当され、運にも見放されていたのだろう。だけど、誰の責任でもない、その人に与えられた運命なんだと思う。

俺が勝手に作り上げた前田の虚像。
山の手に住み、恐らくエリートであろう父と優しい母親、多分弟1人。
当時から金持ちは子供が少ないと相場は決まっている。きっとそんな家庭だ。家ではピアノを習い、自分の部屋で静かに読書に親しむ。

俺は5人兄弟だが、一番上と一番下、長男と俺がどうしても欲しかった弟だが、二人は早くに病死していた。それでも、5人兄弟は貧乏人の子沢山の範疇だろう。

そんな貧乏人の俺が、お嬢様の前田に好意を持っていると気付かれることが、どれほど恥ずかしいことか。
俺のこの気持ちは前田にも、他の誰にも、決して気付かれてはならない。固く心に決めていたし、それでも前田には優しくしたかった。だから、口では「前田!」と呼び捨てにし、だけども彼女が何事にも困らないよう、常に心を向けて陰からフォローしてた。そのつもりだった。
だけども、自分の知らないところで彼女を傷つけてたなんて。

クラス対抗リレー。
彼女は素敵だった。
足が遅い俺は、彼女の颯爽と駆けて行く姿に釘付けになり、何も知らない俺は、益々彼女を好きになって行った。



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posted by リッツ at 11:55 | Comment(2) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

2007年01月23日

第1章−5 夏休み

炎天下での野球部の練習は過酷だ。
当時のスポーツ指導は、運動中の水分補給を認めていなかった。
今、思えば、気違い沙汰だ。よく死人が出なかったなと思う。
練習後に飲む赤錆入りの生ぬるい水道水でさえ、今飲むビールの味を上回る。

夏休みを目の前にして、心は中体連目指しての一色だった。
漠然とした不安が的中し、伸び悩んだ俺はポジションを失った。
それでも、新チームでの中心選手となる俺は、投手と外野手の控えメンバーとしてベンチに入り、時に試合に出場し、練習試合では投手として初勝利も上げた。地区大会をどうにか勝ち抜き、夏休みに入って行われる市大会、そしてここ数年は進出を阻まれている県大会を目指して3年生は目の色を変えていた。俺はこのチームではたいしたことは出来ない。毎日の練習と意味の無い尻バットにもムカついていた。頑張らなければと言う気持ちと、夏休みになれば前田に会えないと言う気持ちを複雑に持ち続けていた。

俺が通う中学は市崎中学。もともと、市崎小学校から市崎中学と言うラインだったが、戦後のベビーブームで、俺が卒業した樅の木小学校と前田が卒業した西市崎小学校が相次いで新設され、現在は3つの小学校からの生徒が集うようになった。

古くからある市崎小学校は、現在の校区が戦後の新興歓楽街に接していることもあり、親は夜の商売の人も多く、俗に言うガラの悪い小学校だ。
俺が通った樅の木小学校は、全体的に下町然とした古い町で、適度にガラが悪い小学校だが、市崎小学校ほどには悪くない。

前田が通った西市崎小学校は、その多くが新興住宅街で、一部は市内でも有数の高級住宅街を含んでいる。

言わば、歓楽街・下町・山の手という呼称がまさにピッタリと来る3校生徒の集合体が市崎中学校と言う訳だ。

小学校が一緒だった奴は、住んでるところや、町の雰囲気、どうかすれば親や兄弟のことまで詳しく知ってる。伊達に6年間あるわけじゃ無い。
ところが中学ともなれば、人数は増えるし、夏休みを前に、1年4ヶ月くらいの付き合いだから、顔も名前もわからない奴は結構居る。

俺は前田のことは住所も家族構成も何一つ知らない。
彼女は無口で、気軽にそんなことを口に出しにくい雰囲気を持っている。
他の女子生徒になら気軽に聞けるんだが、前田にはどうも聞き辛い。
10日に一度の登校日を除けば、40日間、彼女に会えないことが確定して夏休みを迎えた。

市大会では1勝しただけで、次の試合でコロリと負けて大会は終わった。
俺は新チームの副キャプテンに任命された。そしてエース。
相変わらず身体が大きくならないので、緩いストレートを混ぜながら、大きく曲がり、中学レベルでは打てないと言わしめた自慢のカーブで、これからの1年間を投げぬかなければならない。筈だった・・・・

監督の指示はこうだった。
「カーブを思ったところに投げれるように、毎日カーブだけを200球投げろ!」と。悲しいかな実話だ。何と言う指導か。
時折監督の目を盗んでストレートを投げるが、直ぐに見つかり厳しく叱られた。
結局、夏休みの間中ずっとカーブを投げ続け、盆を過ぎた頃には、俺の右肘は曲がったままで伸ばせなくなり、投手としての生命を絶たれ、学年ではNo.1だった強肩も同時に失った。
夏休みの終わりには、5番レフトに固定され、それは翌夏の大会まで変わることは無かった。

前田は一度も野球部の練習を見てくれることは無かった。当たり前だ、全然そういう間柄じゃなかったし。
ただ、唯一の救いは、前田が特定の男子が好きだという噂さえ、一切聞いたことが無かったと言う事。そして、露骨に前田に言い寄る男子も居なかった。同級生では、気後れして前田に言い寄るなんて出来なかった。
ところが1年先輩の3年生はあつかましい奴が沢山居た。
俺の野球部の先輩も、「吉田、お前のクラスの前田さん、オッパイ大きいな、紹介しろよ」等と語りかけやがる。心の中で「殺すぞ!」と思いながら、先輩に対しては「はあ、そうですか?」と曖昧に答える。
「お前は使えん奴だな〜」等と毒づきながら、離れて行く。
3年生からは、しつこく多くの手紙が彼女の元に届いていたらしいし、同級生の多くがそれを知っていたそうだが、何故か俺はそれを知らなかった。
彼女はその全てを、完全に、完璧に無視していたそうだ。知らない男の人から手紙を貰って怖かったと言うのがその理由だそうだ。

彼女からは暑中見舞いも来なかった。
別に気にもならなかった。そんな間柄じゃ無いし。

長かった夏休みが終わり、2学期を迎え、班の再編成が行われ、彼女とは別の班になった。


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posted by リッツ at 16:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

第1章−4 思春期の始まり

以下は、彼女と再会後、二人の記憶を寄せ集めておぼろげだった記憶を辿った1年間の記憶だ。

新学期が始まり、彼女との学生生活が始まった。
とは言っても、何も起こる筈は無い。俺は授業中も休み時間も昼飯の時間も、彼女のことをちらっと盗み見をする以外に何も変化は無い。
相変わらず、野球部の部活はきついし、授業が終われば走ってグランドに向かわなければ先輩から早速尻バットをくらう。

彼女との最初の接点は以外に早く来た。
1学期が始まって間もない頃だった。
朝、登校した俺は、始業時間が迫っても姿を見せない前田のことを気にしていた。
ホームルームに担任の日置先生が姿を現しても、前田は学校に来てなかった。
「前田さんは、新学期前にお母さんを亡くされて、今日は法事のためにお休みです。」担任の日置は、そう僕等に告げた。
一瞬ざわついた教室も、あっと言う間に何事も無かったように平常に戻った。
今日は一日、前田の顔を見れないのか・・・。
少しがっかりはしたが、この頃はまだ、だから何という程度だったと思う。

翌日登校して来た前田を掴まえて、早速、初めてまともに声を掛けた。
「お母さん、病気だったのか?」
「うん、子宮がん」彼女は俯いたまま、小さく、だけど明瞭な声で答えてくれた。
俺の近くに居た男子生徒数人がクスッと笑った。
個人差はあるが色気盛りの12歳の少年は、女性の身体を示す言葉に異常な興味を示す。俺の周りの男子達は、子宮と言う女性器に等しい言葉に、早速不埒な妄想力を発揮したようだ。ガキめ!。
俺は違った。俺は母親が大好きで、女性自体を尊敬もしていた。

この時の前田を、「大人なんだ」と思った。
何の躊躇いもなく、俺に対してストレートに病名を答えてくれたことに、初めて一対一の人間同士としての好感を持った。

2005_1120??????-20033.jpg
教室での彼女は、無口で大人しい。
感性豊かな思春期の俺達は、新しいクラスにもすっかり溶け込み、1ヶ月もすれば、昔から一緒に居たように打ち解けて、冗談を言い合う仲になっていった。
ガラの悪そうに見えた連中は、確かにガラは悪いままだが、中々に面白い連中で、彼らとも直ぐに友達になった。活発な男同士では猥談や喧嘩自慢やおよそ考えられる下らない話題は全てと言って良いほど語られる。一部の発育が遅れた生白い男子は、そんな俺達を遠くから奇異な目で見ているが、そんな奴も半年・1年もすれば、すっかり身体も出来上がって、俺達と同じようにグループを作り、交友を深め、あるいは反発しあい、各々の社会性を育てて行く。

女性にも大きな変化が訪れる。早熟な娘は、成熟しきった肉体をひけらかすようなしぐさで、目立つ男子に露骨に色目を使い近付いていく。はしたない声で語りかける、笑う、怒る。
中学2年生は、大人と子供とその中間の人間が交じり合う、異様だが甘美な空間に生息する動物だ。

彼女は?、前田は?。
割合早熟そうな身体に、どんな心を隠しているのか、日常からは何一つ見えて来ない。
決して激することなく、誰とも近付かず、一人の世界を守っている様子が伺える。俺はそんな前田を「お母さんを失った寂しさがまだ癒えて無いんだ」と思い、庇うような気持ちで接していた。
彼女の好意を受ける可能性なんてこれっぽっちも期待はしなかったが、俺は学級委員として、他の男子のように興味本位の幼稚な男じゃ無いという自負だけはもって、何かあるたびに「前田、どうした?」「前田、元気か」みたいなことを話しかけていた。前田は俺が話しかければ、穏やかな笑顔を返してくれた。

気が付けば本を読んでいる。気がつけば、ノートに何かを書いている。
大人しい彼女、きっと深窓の令嬢だろう、あくまでも気高く、犯すべからざる神聖な場所から、じっと俺達下賎の人間を観察している天使。

笑っちゃいけない。俺の印象だもん。そんな風に感じていた。

新緑も瑞々しい6月。
前田がまた学校を休んだ。盲腸なんだと。

盲腸の手術は、あそこの毛を剃ると言われている。前田はもう生えているのかな?、俺は残念ながらと言うか、幸いにと言うべきか、まだ殆ど生えていない。普通の男子は、恐らくそういう事を考えたんだと思うが、俺はそんなことは考えなかった。
全然そういうことは覚えて居ないから、考えなかったんだろうと確信している。だから、あくまでも上に書いたことは一般論としての話だ。

クラスの男子の何人かは、彼女のお見舞いに行ったらしい。そして、女子が浴衣を着て入院している病室には流石に入り難かったようで、そのまま帰ったと後で聞いた。
俺はお見舞いの件は全く頭に無かった。部活は休めないし、同級生の女子のお見舞いに行くと言う発想が、土台から無かった。何度も言うが、俺は幼い硬派だから。

だけども、彼女が居ない1週間は長かった。
このとき、はっきり意識した。前田のことを好きなんだって。だけども、これが初恋なのかどうかはまだ判らない。恋なんてしたことないし、恋がどんなものなのかも知らない。
まして、前田と俺が互いを好きになる可能性、いや、表現が適切じゃ無いから正確に書こう、俺は前田を好きだが、前田が俺を好きになる可能性なんてゼロなんだから、はなから恋になりようが無い。
強烈な片想いの記憶だけを、しっかり心に焼き付けようと、世慣れた大人のような気持ちを抱いていた。

そして、世の中、何が起こるか判らないということを知ってる俺は、前言を翻すようだが、可能性が決して完全なゼロじゃ無いと言うことだけは、心に大事に持ち続けた。


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posted by リッツ at 15:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

バリ四日目 夜

慌しい初ウブドを終え、ヴィラに戻りしばしの休憩です。

フォーシーズンズのヴィラは広さ200?uの表示ですが、敷地全体の面積であり、感覚的にはそれほど広いと言う間隔はありません。
大まかな面積を想定します。

 玄関およびアプローチ       22?u
 屋外リビング             18?u
 プール及び前面庭         55?u
 ベッドルーム             40?u
 浴室                  35?u
 トイレ及びシャワーブース     10?u
 裏庭及び屋外シャワーブース  10?u
 収納及び室内廊下          10?u

こじつけですが、どうにか200?uになりました。イメージ的にはそんなに有るかな〜?と言う印象です。

フォーシーズンズ バリ
広いオープンエアから屋内に入ると、真っ先に天蓋ベッドが正面に飛び込んで来ます。二歩ほど歩を進め、右を見ると大きな窓とその外側にはプールサイドのリクライニングロングチェアーが2基、そしてその先にジンバランベイが広がっています。
視線を左に向けると、廊下やクローゼットスペースの先に、広いバスルームが。

彼女は一瞬、ギョッとなったそうです。
バスタブは広いバスルームにデンと構えて、それを遮るものは何一つありません。未だに僕の前では決して着替え等は出来ない彼女。だけど、ここバリに来たら、その掟に従うしかありません。
彼女の入浴中は、なるべくバスルームに近づかないことを約束して、どうにか折り合いをつけました。もちろん、チラ見程度は行いました、当たり前じゃないですか。

フォーシーズンズ バリ
部屋の色調はブラウンを基調にした、暗めの落ち着いた雰囲気です。日中のプールサイドは異常に明るいので、部屋に入ってほっとすることも再々でした。
どこと無く沖縄のカヌチャベイリゾートホテルを思い出しましたが、広さもスケールも段違いですし、比較にもなりません。だけども、海は、海の色だけは、断然沖縄が綺麗です。

今回の旅行にあたっては、出来るだけホテルでゆっくりしようと言うコンセプトを持っていました。
旅行初心者の二人ですから、そして二人ともカナヅチですから、バリでそうそう遊び回れるものじゃないだろうという深い洞察の結果です。
ところがギッチョン、実際にバリに来て、とてもホテルでゆっくりする時間なんて取れませんでした。
楽しいのなんのって、時間がいくら有っても足りません。

フォーシーズンズ バリ
あとひとつの今回の旅行のテーマは、今の自分達に出来る可能な限りの贅沢な旅行にしようと言うものでした。
二人とも、モノや食べ物には、あまり執着を感じません。つまり、食事やショッピングにはそれほど予算を必要としないということです。
もちろん、お金に余裕が有れば、ブランドも欲しいし、贅沢なものも食べてみたい。だけども、僕らの現状では、順番から言えばそれらのものは少し我慢しようと言う程度のものです。

先にも書きましたが、僕は何度も社員旅行で海外を体験しました。立場上、旅行会社との交渉を僕がやることが多かったのですが、いつも口癖のように担当の営業マンに言ってたことを思い出します。

「観光?、要らない要らないそんなもの。食事?、朝食だけ付けて、後はフリーだよ、自分達で好きなものを食うさ。宴会?、何で海外まで行って宴会やるの!時間と予算の無駄だよ。だけどね、ホテルだけは一流を頼むよ。」
彼らの返事はいつもこうでした。「ホテルは現地で超一流のホテルです。」と。
昔の旅行ではそれは事実のようでした。何と言っても所詮は団体旅行ですから、選択されるホテルの中ではトップクラスのものをぶつけて来てくれました。だけどもここ10年くらいは、旅行のグレードが全体的に上がって来たことや、セレブの個人旅行が増えてきたのでしょうか。規模は小さくとも、本当に贅沢なヴィラタイプのホテルが次々と誕生して来たようです。
僕は、営業マンが言う一流ホテルと言うものにステイしながら、その近辺にある、全く違った雰囲気を持つ、どこと無く威厳すら感じさせる新しいタイプのリゾートホテルを外部から眺め、俺には一生縁が無い場所なんだろうなと、ぼんやり思っていました。

フォーシーズンズ バリ
今回は、彼女との初の海外旅行。バリのホテルは一泊1万円程度でも、国内では考えられないような素敵なホテル群があることは、最初に訪れた経験とガイド本の知識で大まかに理解していました。本来ならば、それで十分です。だけども、ガイド本には、それとは別世界の、夢のようなホテルが数多く紹介されていました。
インターコンチネンタルやハイアット、ソフィテルにニッコー。聞き覚えのある有名ホテルが信じられない安価で部屋を提供してくれ、それで十分な筈でしたが、恐らくどこに泊まったとしても、フォーシーズンやアマン、その他耳慣れぬ多くのヴィラの前を通るたびに、こんなヴィラタイプのホテルはどんななんだろう、相変わらず俺には判らない世界なんだろうな、と一抹の寂しさを禁じ得ないだろうと。

そこで、今回は思い切って最高級ヴィラにしようと決断しました。
豪華さではウブドのほうが良さ気でしたが、海が大好きなカナヅチの二人にとって、海が見えないウブドでの宿泊は問題にもなりません。
結局、悩んだ末に、フォーシーズンに決めました。最高級とは言えませんが、今の僕らではこれが最高点です。

高かったです。二人で5泊で約50万円。オフシーズンの価格ですがこの通り。

フォーシーズンズ バリ
フォーシーズンは良かったか?ですか。
良かったけど、僕らには猫に小判でした。
最高の贅沢を味あわせて貰い、最高のサービスを受けました。
この経験が有るからこそ、次回から普通のホテルに泊まったとしても、もう昔みたいに、ヴィラ宿泊者を漠然と羨ましいと思う気持ちを感じることは有りません。
そう言う意味では、はっきり良かったと言えます。

もし宝くじに当たったら、もう一度行きたいと思います。

だけども当分は、行ければの話ですが、普通のホテルで十分だと思うようになりました。
だって、バリは楽しすぎて、ホテルで過ごす時間なんてそうそう取れませんから。


夜はヌサドゥアにある日本食「祭レストラン」に行き、シャブシャブを食べました。前回は美味しいなと思ったレストランでしたが、今回はイマイチでした。慣れぬイネ料理に悪戦苦闘していた前回は、久し振りの日本食に諸手を挙げて舌鼓を打った訳ですが、今回は食事の選択も上手になって、美味しいものを食べていましたから、前回の感激が甦ることは有りませんでした。僕の状況が変わっただけで、祭レストランの味が落ちたという訳では無いと思いますので念のため。

そうこうして夜も更けて参りました。
投稿はお昼ですが、本稿は真夜中。 おやすみなさい。


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第1章−3 忘却の彼方

彼女とクラスメイトとして過ごした1年間は、過去の半世紀の人生で最も充実し、最も幸せだった1年間。
だけど、その具体的記憶は殆ど無い。

彼女と差し障りの無い会話を交わしていたこと、彼女は母親を中学1年生の時に失ったと聞いたこと、時々彼女が俺をじっと見つめてるように感じていたこと、彼女は他の男子と決して楽しそうに話をしなかったこと、そして、俺の記憶はここで途切れる。

ただ、彼女を死ぬほど好きだったと言う記憶だけは、決して消えさることは無かった。今でも思うが、俺は彼女の事を既に愛していた。
12歳で子供の世界を抜け出し、彼女に出会い、俺は愛を知る大人になった。他のことでは随分精神的に幼い俺だったが、愛に関しては俺は一瞬にして成熟し、彼女に全部を捧げた。

何も無くて、人はこれほど深い愛に落ち込むのだろうか?。
忘却の彼方に去って行った彼女との1年間に何が有ったのか?。
長い長い俺自身の疑問だ。

36年後、二人は再会し、俺の疑問は徐々に解明されて行く。


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posted by リッツ at 01:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

第1章−2 長い髪の少女

彼女を初めて見たのは中学1年生の2学期。
俺のクラスは1年10組で、木造の隙間だらけの老朽校舎で一番奥の一画に位置していた。戦後直ぐに建てられたのだろうと思われるこの校舎は、新校舎の完成に伴い、来春に取り壊される。
登校時は、校庭の西門から入り、俺のクラスがある校舎よりも更に古く、同じく来春には取り壊される縦長い校舎の前を通って教室に向かう。
1階には、一番手前から1年生の1組から6組までが机を並べて居る。
俺達の校舎はそれよりも若干小さく、別棟となって、校庭の奥に鎮座している。
一番端っこの1年1組には評判の美少女が居るらしく、休み時間には2階の同じ位置にある2年1組の色気づいた男子生徒が10名ほども、その評判の美人をみるためにぞろぞろと降りてくるらしい。
嫌な話だ。見に降りる先輩達も情けないが、見られてツンと清まして居る女には反吐が出る。その女の名前は知らないが、いずれにしろ精神的硬派の俺には興味が無い。

俺にはもっと素敵な女性が居る。

クラスも名前も判らないが、清楚で控えめで、気高くて、そして最高に色っぽい女性。
その娘はほぼ毎日、教室横の犬走りに立ち、登校する俺の姿を迎えてくれる。
西門を入った瞬間から、真っ先に彼女の気高い姿が目に飛び込む。
エメラルドのように深く憂いを秘めた多きな瞳は、じっと俺の動きを追い続ける。
妄想かって? 妄想だ。
だけども、そのように感じられない訳じゃ無い。
俺はそう思うことにして、退屈な登校時間を楽しい時間に変える。誰にも迷惑を掛けちゃいない。

彼女の様子は、胸元を隠すほどに長いストレートな髪。
大きくて形の良い、くっきりとした二重瞼の目。
折れそうに細い腰とすらりと伸びた細くて長い足。
中学1年生としては随分と大きい十分に膨らみきった胸。
悲しいかな俺よりも随分と背が高い。

俺にとっての美の化身とは将に彼女のことだ。
「世の中に、こんな綺麗な女が居るのか!」と心から思った。

正直に告白するなら、そういう形で彼女を意識して見たのは10回を大きく超えることは無いと思う。
硬派だったから、別に彼女の事を意識することも無い。名前なんて知りたいとも思わない。
ただ、漸く思春期に入った晩生な俺の心に、女性の美しさを強烈に印象付けたのが、彼女だったということだ。
テレビや映画のスターに憧れる少年達のように、彼女を目にすることが楽しみだった。ことほど左様に、彼女の美しさは群を抜いていた。
俺は特別かも知れないが、他の奴らも多かれ少なかれ同じように見ていたようだ。



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タグ:初恋 恋愛

posted by リッツ at 01:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

2007年01月22日

第1章−1 出会い

今日から新学期。中学2年生だ。
クラス替えが有るけど嫌だな。折角仲良くなった友達と離れ離れになるなんて。クラス替えって、一体全体何のために有るんだろう?。
部活も始まるし、また先輩から尻バットか。毎日毎日俺達を殴って、何が楽しいんだろう全く・・・。

俺、吉田悟13歳。中肉中背、頭脳明晰、運動神経抜群、但し足は遅い。
学級委員の常連で、野球部では一応レギュラー。1年生でレギュラーポジション持ってるのは俺だけ。だけど最近伸び悩んでて、いつまでポジションを守れるか心配だ。だって、周りの皆、どんどん身体が大きくなっていくし、俺はパワーが無いから、正直きつい。
顔は十人並みで、声色は悪い、家庭は貧乏、制服は安物、ファッションセンスはまあ、ゼロ。従って、女にはモテない。まあ良いさ、大人にればなんとかなるさ。

1年10組。楽しかったな、このクラスは。

今朝、登校と同時に目にした新しいクラス割では、俺は2年8組。
この1年10組の教室も、今のひと時が最後で、しばらくするとあの怖い担任の焼山が来て、各々挨拶を交わし、机の中に放置したガラクタと一緒に新しい教室に向かう。
仲が良かったアイツも、アイツも、アイツも、皆別のクラスだ。
サヨナラ1年10組、そして俺の子供時代。


2年8組の教室は、3階建て新校舎の2階。
新築されたばかりの教室は、安物の塗料の臭いが鼻の奥に纏わり付く。
だけども、隙間風は入らず、日当りも良好、明るい教室だ。
俺は各クラスから三々五々集まってくるクラスの人間をそれとなく観察した。
知ってる奴の方が少ないな。何だかガラの悪そうな奴も多いな。俺は気が弱いから、あまり関わらないようにしよう。

えっ! あいつだ!。あの女だ。
そうか、同じクラスになったのか。こいつは春から縁起が良いぞ。まさか友達になったりは出来ないだろうけど、あの娘の顔を毎日見られるだけでも嬉しい。それにしても綺麗な女性だ。学年No.1だな、間違い無い。!!

新しいクラスに荷物と共に到着した俺達は、それぞれ適当に席に付き、出来るだけ面識のある人間同士が固まり、弾まない話題で時間をつぶした。
その間も、彼女に自然に目に行くこと、止めようが無い。

まもなく白衣に身を包んだ担任教師が教室に現れた。日置和子、理科の女性教師だ。
助かった、今回は鬼の焼山じゃない。これで拳骨を喰らうことも減るだろう。
小学高時代から成績だけは良かった俺は、真面目な優等生ではあったが、それ以上にやんちゃで、一時もじっとしておれない性格で、クラスのリーダーとして教師から一目置かれていたが、注意を受けることも多かった。
「吉田っ!!、何でお前がこんないたずらをするんだ!」ガツン!
「吉田っ!!、お前ともあろうものが、何だこのざまは!」ガツン!

担任が女性教諭で、しかも憧れの女性と同じクラスになれたことで、クラス替えのショックは多少は癒された気がした。
何とか今までと同じように、楽しい学生生活を維持しなければと誓った初日だった。

「それでは先ずは学級委員と班を決めます。1学期の学級委員は吉田君と小野さん。それでは学級委員は引き続き班長と班を決めなさい。」

担任から指名を受けた俺と小野さんは話し合いながら班編成を決めて行った。先ずは班長を7名指名し、各班長は一人づつ自分の好みの人間を指名して行った。後年のドラフト会議だが、ウエーバー方式であり抽選は無い。早いもの勝ちだ。
ここで一つの奇跡が起こった。

班編成は順調に進み40人のクラスは7つの班に各々5名づつ、総勢35名の生徒の班の決定した。残りは5人。彼女はまだ残っていた。
俺の所属は既に決まっている。小学生時代からの友人、福嶋が班長だ。
俺は福嶋に教壇から念を送り続けた。無駄とは知りつつ。「あの娘を取れ、あの子を指名しろ!」と。
遠い昔のことで、明確に記憶をしている訳じゃないから、この後のことは全く覚えていない。
気が付けば班編成も終わり、彼女は俺の班に居た。

教室は7つの班により、各々がくっつけられた机により7つの島が出来た。各々の自己紹介が各班の単位で行われた。
「前田幸子です。1年1組から来ました。小学校は西市崎小です。」
彼女は俯き加減に短い自己紹介を低い声で行った。

前田幸子か・・・、平凡な名前だ。
俺の運命の女性。
だが、この時は知る由も無い。


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タグ:恋愛 初恋

posted by リッツ at 22:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い

初恋 連載開始

今日から、僕の身に実際に起こった信じられないような初恋の話を連載します。

僕は自信を持って、風采の上がらない醜男で、恋愛の経験は皆無に近い人間です。まさか、その僕が、命を焦がすような恋愛に身を投じるとは、思いもしませんでした。

第三者から見れば、みっともない、良い年齢をした大人に有るまじき、不埒な行為だと判断される方もいらっしゃるかも知れません。
が、しかし、僕は「純愛」を通しました。
誰に対しても、神様に対しても、何一つ恥じ入ることのない愛情を貫き通しました。

基本的には完全な実話です。但し、名前はもちろん仮名ですし、細かい状況は話の本質に影響が無い範囲で微妙に変えました。

尚、アダルトな内容は一切含みませんので、そちらをご期待の方はご遠慮下さい。


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タグ:初恋

posted by リッツ at 20:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

プロローグ

この俺にさえある初恋の記憶。
俺の初恋は後悔と自虐の色に染まっている。
この世に生を受けてほぼ半世紀。人並みの人生を送って来た俺の半世紀。
心の半分を何か得体の知れないものに占領されたまま、明日にも訪れるかも知れない終焉に向かって、今までも、これからも歩み続ける人生。

「もしもし江川さん?」
「ああ、吉田君! 先日は久し振り。顔を会わせたのは何十年振りかな?」
「20年くらい会ってないよ多分。ところで、先日の同窓会、二次会も行った?」
「ん〜ん、行かなかった。だって会いたい人が居る訳じゃ無いし、どうせカラオケか何かじゃ行く気もしないよ。吉田君は直ぐに帰ったけど忙しかったの?」
「会社の引越し当日だから、あの時間に行くことさえ難しかったんだよ。ところで、他にはどんな奴が来てた?」
「えーっとね、藤野さんでしょ、幸子でしょ、藤井君でしょ、それから・・・」
「ちょっと待てよ、幸子って、もしかして前田幸子?」
「うん、前ちん。前田幸子」
「えーっ、前田が来てたのか。本当に?。俺、前田に挨拶してた?」
「してたよ。気付かなかった?。」

「俺、前田のことが好きだったんだ。だけどどうしても連絡先が判らなくて・・・。お前、前田の電話番号が判る?、教えろよ。」
「あ、私は知らない。藤野さんが知ってるよ多分。聞いてあげようか?。」
「うん、頼む。是非!是非!」
「彼女、お昼はパートに行ってるかもしれないから、もし居なかったら、夜になるけどそれでも良い?。」
「良いです、良いです。判ったら直ぐに電話頂戴。良いか、絶対だよ。」
「うん判った、電話するよ。」

今の電話って、現実かな?。
30年も探し続けた前田。もう死んでるのかも知れないとおもっていた前田。絶対に交わることが無い運命だと諦めかけていた前田。
もしかしたら、今すぐにも、悪くとも今夜、彼女の連絡先が判る。

判ってどうする。


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posted by リッツ at 20:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 初恋 尽きぬ想い
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